NHKと千原ジュニアの人工知能(AI)による大喜利が面白いと話題に!! その回答は!?

大喜利人工知能お笑い論

『AI育成お笑いバトル 師匠×弟子』で大喜利AIが話題に!!

『AI育成お笑いバトル 師匠×弟子』はNHKで2018年に第1回が放送されたテレビ番組です。

この番組では、芸人が日々主題される大喜利に答えることで人工知能(AI)にその回答を学ばせ、弟子AIを育成していきます。

千原ジュニア、オアシズ大久保、ロッチ中岡らが参加し、それぞれ自身の人工知能(AI)を育てます。

人工知能(AI)の回答など面白いはずがないと思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。

膨大な情報から学習したAIのお笑い能力はプロの芸人顔負けで、その回答スピードと内容は、千原ジュニアも絶賛する程でした。

人工知能(AI)の回答を見る前に、そもそも人工知能(AI)とは何かについて、確認しておきます。

そもそも人工知能(AI)って何!?

最近巷で「人工知能(AI)」という言葉をよく聞きます。

しかし、人工知能(AI)という言葉の定義は非常に曖昧で、使う人や文脈に応じて意味が変わってきます。

何となく雰囲気で使っているという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、人工知能(AI)と呼ばれているアルゴリズムについて、発展段階に応じて4つに分類して紹介したいと思います。

人工知能(AI)の分類①:制御プログラム

AIと呼ばれているものの中で、最も低いレベルとされているのが制御プログラムです。

これは少ない入力情報を元に出力情報を決める単純なプログラムで、本来ならばAIと呼べる代物ではありません。

例えば、1980年代に登場した「ファジィ洗濯機」は、服の量や汚れから、洗剤の種類や洗い方を判別するという機能を持っていました。

これは後述の高度なAIとは異なり、単純なインプット情報(ここでは服の量と汚れ)を元に限られた動作を決定しているだけであり、機械的な判断しか行っていません。

しかし、家電メーカーが売り上げを伸ばすための営業戦略の一環として、AIという真新しい言葉を使ったため、こうした単純な制御プログラムもAIと呼ばれることがあります。

人工知能(AI)の分類②:古典的AI

次の段階のAIは、古典的AIと呼ばれるものです。

これは分類①の制御プログラムよりも、多くの入力情報を元に出力を決定するアルゴリズムです。

例えば、細菌感染診断をするエキスパートシステムであるMYCIN(マイシン)は、体温や病歴、症状などから、専門医には劣るものの、かなりの高い確率で感染症の診断を行うことができました。

あらかじめ人間が病気や症状の知識を機械に蓄積させておき、「頭痛がある?」「熱は38度以上?」「過去に大病がある?」といった分岐による判定を何度も繰り返すことで、細菌の種類を特定します。

事前に知識ベースを準備する必要があるものの、古典的AIはかなり多くの情報を元に判定を行うことができます。

しかしながら、古典的AIは人間があらかじめ判定基準を設定する必要があるため、原理的に人間の能力を超えることはありません。

人工知能(AI)の分類③:機械学習

次の発展段階のAIは機械学習です。

機械学習は多くのパターンの入力情報から、ルールや知識を機械が自ら学習し、出力内容を判断するアルゴリズムです。

機械学習では、機械が学習する際の特徴の強弱を表す「特徴量」を人間があらかじめ機械に教え込む必要があります。

例えば、Google検索での表示順位の決定に利用されているRankBrain(ランクブレイン)は、ウェブページの内容を理解し、検索ワードと結びつける役割を果たしています。

RankBrain(ランクブレイン)の場合、特徴量として「検索ワードとの関連度」「ユーザーのウェブページでの滞在時間」「他のウェブサイトからのリンク数」など、ウェブページを評価する際に重要になりそうな特徴を人間が設定し、それらの項目を元に機械が重要度を学習しながら評価の精度を上げていきます。

機械が特徴を元に判定を続けることで、どんどん判定の精度を高めていくため、いつかは人間の能力を超える時がきます。

そうなると、機械が出す答えは正しいものの、人間の頭では「なぜその答えが正しいのか」「どうやってその答えを導き出したのか」がわからないまま、盲目的に機械の答えを信じることしかできなくなります。

人工知能(AI)の分類④:深層学習

現在AIと呼ばれているものの中で、最も高度なものが深層学習(ディープラーニング)です。

深層学習では、機械学習と同様に機械がルールや知識を自ら学習して出力内容を判断します。

機械学習ではあらかじめ人間が機械に判断基準となる特徴量を教え込まなければなりませんでしたが、深層学習ではその特徴量の学習から機械が行うようになります。

つまり、膨大な量の入力情報をそのまま機械に与えることで、機械自身がその情報の中から重要な物を判断し、重み付けをして判定することができるのです。

例えば、FaceBookの自動顔タグ機能は、投稿された人物の特徴を学び、自動的にタグ付けを行うことができます。

自分は何もしていないのに、友人が投稿した写真に勝手に自分の名前がタグ付けされていて驚いたという経験がある人も多いでしょう。

このように、画像のような膨大な量の情報からでも、輪郭や目の大きさといった人間の顔を認識する際に重要な情報を機械が自ら判断し、顔を認識できるようになるのが深層学習です。

今回紹介している大喜利AIは、深層学習の技術を使ったものです。

AIの回答まとめ!!

それでは、実際に大喜利のお題に対してAIが出した回答を見ていきたいと思います。

※AIが回答した大喜利を紹介しており、NHKで放送されたものだけではありません。

お題:お前宇宙人だろ! なぜ?
回答:コメカミかざして改札通ってる

お題:まったく怖くないホラー映画 その理由とは?
回答:霊のなまりがきつい

お題:まったく怖くないホラー映画 その理由とは?
回答:字幕がポップ体亭

お題:失敗するプロポーズの言葉を教えてください
回答:俺の家系図に来いよ

お題:こんなウルトラマンはいやだ。どんなの?
回答:宇宙人触った手を川で洗う

お題: 地震、雷、火事、○○?
回答: 今あなたの後ろにいるもの

お題:月曜の憂鬱の解消法
回答:量産モデルパソコンの説明一時間聞いて買わない

お題:月曜が好きになる方法は
回答:急に来たな感

お題:こんな東京五輪はいやだ
回答:聖火の代わりに千葉燃やす

お題:読書の秋 食欲の秋 そして何の秋?
回答:山村紅葉

お題:読書の秋 食欲の秋 そして何の秋?
回答:竹城のあき

お題:読書の秋 食欲の秋 そして何の秋?
回答:この話題への飽き

言葉を理解してそれに返答するだけでも難しいのに、しっかり面白い回答としても成立していることには驚きの一言です。

将棋のプロ棋士もAIを使って手の研究をするのが常識になってきている今、芸人もネタ作りなどをAIを使って行う時代が近づいてきているのかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。

機械やプログラムは人間を単純労働から解放してくれるとの議論はよく聞きますが、大喜利のようなクリエイティブな分野でもその能力を発揮できるとは驚きです。

これからも人工知能(AI)が発展し、人類の生活を豊かにしてくれることに期待が高まります。

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