はじめに
R-1グランプリ2020が終わり、野田クリスタルが優勝しましたね。
今年の注目は宮迫不在のなかの司会と、コロナウイルスの影響による無観客により大会が行われることでしたね。
おいでやす小田とヒューマン中村の新旧R-1常連対決など対戦カードも魅力的でした。
無観客による大会は審査員がそれぞれ冷静に好みで投票をでき、それぞれの考えが審査に反映されるなど利点もありましたね。
優勝した野田クリスタルを始め個性的なネタが多く大会全体としてとても楽しめましたり
R-1グランプリは出場者のキャッチコピーのセンスがとても良いですね。
「仮装研の女芸人」
「円熟のコント男優」
「この芸人いとをかし」
「令和のちょいヤバ芸人」
それぞれのネタの特徴を抑えていること、ななまがりのキャッチコピーにTBSの水曜日のダウンタウンの企画をもじったりとお笑い好きにとっては粋なキャッチコピーとなっていました。
不満だった点としてはネタ時間ですかね、3分間という時間は構成を重視したネタ、特に一人コントには少し辛い時間設定に感じました。
ヒューマン中村やルシファー吉岡など出来の割に評価が低かった芸人も少し見受けられましたね。
それぞれのネタ、結果についての所感を簡単にまとめたいと思います。
Aブロック
トップバッターのメルヘン須長は無観客という中の番組の空気がまだ出来ていない中では難しい役回りでしたね。
水田わさびドラえもんなど独自のモノマネ芸も持っている人なので、今後に期待したいです。
刑事からの取り調べの途中に話し方が落語口調になるというネタを披露した守谷日和、前述した通り3分間で世界観を作るのは厳しかった印象ですね。
ここは、放送後に配信された打ち上げでも話していましたが、桂文枝からの票が入るかどうかが注目でしたね。
結果は0票となってしまいましたがら前評判がかなり高かったネタだけあってしっかりとした構成の良ネタを持って来ていましたね。
SAKURAIは仕上がりきった歌ネタを披露、期待の裏切りでどんどん笑いをとっていきます。
モロヘイヤの生産5位から10位など後半につれて裏切りも大きくなるのがおもしろいですね。
SAKURAIについては以下の記事にも書いています。
史上初のM-1、KOC、R-1のトリプルファイナリストになったマヂカルラブリー野田クリスタルのネタ中は無観客ながらも審査員とスタッフの大きな笑い声が響いていましたね。
やりがいしかねぇこのゲーム、一生やろ
なんだよ全鉄って、もう、戻るボタンとかないし買うか
やりがいこそないけど
ゲームの内容がまず面白く、ボソボソ喋る野田クリスタルの発言もバカになっているところが陣内との大きな違いですね。
自分が開発したゲームでネタを作り、その場で操作をするというのも凄いですね。事実、一箇所画面外に出てゲームオーバーになったのはプレイングミスだったそうですね。
d投票、Twitter投票、審査員票全てにおいて圧倒的な得票数で野田クリスタルが勝ち上がりました。
友近のみ、野田クリスタルに票を絡めずSAKURAIに一番の評価をしていますね。
勝俣のコメントにもありましたが3分間のネタということで馬鹿馬鹿しくも最も笑いにつながった野田ゲーの破壊力が決定打となりAブロックからは野田クリスタルの勝ち上がりとなりました。
Bブロック
5年連続の決勝となったルシファー吉岡は缶コーヒーの見分けがつかなかった女性と間接キスをめぐり葛藤する男という持ち味たっぷりのネタを披露しました。
陣内智則から2票入ったというのは大きい自身につながりそうですね。
「令和」という水曜日のダウンタウンの名作企画を彷彿させる粋なキャッチコピーがついたななまがり森下。
乳首を隠せないという男というネタで会場の空気の空気が大きく変わりましたね。
勝俣と関根勤の大きな笑い声が印象的でしたね。
パーパーほしのディスコは普段のパーパーのネタをあいなぷぅなしで独白という形で披露するような形
パーパーとしてのネタも面白いですが、こちらはこちらで女性の反応が想像力に委ねられるという違った面白みがありますね。
打ち上げでは少しネタを飛ばしてしまったとコメント。こちらも3分間という時間制約のせいかちょっと展開が落ち着いて見えてしまいましたのがもったいなかったですね。
M-1でも大きな笑いを生んだすゑひろがりずがピンとしてもネタを披露、同様に現代の曲名やアニメのセリフを狂言のような言い方で言い直すという構成のネタを披露しました。
3人が同点との凄い結果、特にななまがり森下は視聴者票が1票のみのため、審査員票では圧倒的な得票数となりました。
内訳は勝俣と関根勤、友近がななまがり森下、久本はほしのディスコ、桂文枝は南條、ただ一人陣内智則がルシファー吉岡を一位評価と審査員票は完全に割れた混戦となりました。
友近のななまがり森下評価は少し意外ですね。
陣内はルシファーとほしのディスコに票を分けるという独自評価、ネタの構成や完成度を冷静に評価したのか一人コントにしっかりと票を投じています。
個人的にルシファーも含めて飛び抜けた人がいなかった印象でした、d投票とTwitter票にあまり差がないので、少し視聴者票の比重が重すぎるかなと印象を抱きました。
結果はすゑひろがりず南條の勝ち上がり
Cブロック
5年ぶりの挑戦となったヒューマン中村、いままでのフリップ芸と違う一人コントを披露しましたね。
おいでやす小田がフリップ芸を、ヒューマン中村が一人コントのネタを用意したのは個人的には趣深いです。
受信料をはらってもらうわ
計算している時に違う数字をいっぱい言うわ
フードコートの呼び出し音を鳴らすわ
お店に入った時に蛍の光を流すわ
妖精による地味すぎる嫌がらせ、受信料の回収という身近なネタでどんどん笑いをとっていきます。
最後に計算をさせ、違う数字を言うというボケを回収するとオチもお見事、個人的にはCブロックが最もレベルが高く感じましたがトップバッターから完成度の高いネタを披露しました。
おいでやす小田は巻き舌のネタ。このネタはかなり昔からやっていましたので、今までの大会ではおそらく最終決戦のウイニングラン用のネタ、
無観客や3分間といった待ち時間を考慮して準決勝からネタを変えた形になりましね。
おいでやす小田はM-1での和牛、キングオブコントでのさらば青春の光の立ち位置に完全に定着しつつありますね。
個人的にはバイト面接のネタのハードルをなかなか超えられない印象ですが、今回もロイヤルミルクティなど仕掛け十分の良ネタをしっかり披露していました。
さんまの向上委員会での閉店ギャグでおなじみワタリ119
今回はフリップネタに勢いと構成をしっかりと加えた勝負ネタを披露しました。
個人的には無観客の煽りを最もうけたのはここかなという印象でした。
巧みにスタッフと審査員の大きな笑いをとっていましたが、観客がいたときに最も巻き込めたのはこのネタだったような気がします。
早口言葉をフリップにし、前半のネタを振りに後半次々に回収するというネタを持ってきた大谷
審査員の笑いも後半になるにつえ増え、この時点でそれぞれタイプが違う良ネタを披露、審査員の評価も割れることが予想されました。
ヒューマン中村の評価は正直不遇には感じましたね。正統派コントを3分にまとめるのはやはりかなり不利か。
関根勤は勢いのあるワタリに全票投入、久本陣内友近はおいでやす小田を評価。
審査員の評価も大きく割れましたね。おいでやす小田の今年のネタが視聴者票が取れず審査員票を最も集めるという結果は正直意外でした。
結果は大谷の勝ち上がり、
視聴者票審査員票をバランスよく集めることができた強いネタでしたね。
ファイナルステージ
2本目はスマホゲームの設定、モンストならぬ悶々とするぜストッキングお姉さんというとてもバカバカしいネタで爆笑を作った野田クリスタル
二本目も同様の設定になりましたが、曲名をもじるという羅列が少し食傷気味になったように感じられましたのが南條でしたね。
大谷健太は2本目はフリップネタを披露、昨年の粗品のネタをすこし彷彿とさせましたね。
結果は視聴者票、審査員票ともに野田クリスタルの圧勝!
桂文枝は南條を一貫して評価していましたね。
野田クリスタルのdボタンの投票数は決勝もダントツ、わかりやすいゲームを使ったネタは多くの人の心を掴んだようですね。
M-1、KOCともに悔しい思いをしたマヂカルラブリーが賞レースで始めてチャンピオンになる結果になりました。
さいごに
R-1グランプリ2020面白かったですが、ネタ時間についてた一人コントの不遇さがすこし残念な印象でした。
過去に佐久間一行が井戸のオバケなど名作を生み出したことも考えるともっとネタ時間を多くしてもらいたいですね。
あとウエストランド井口の漫談も評判が良かったので気になりました。
ぜひ来年の決勝で見てみたいですね。
無観客による影響が危惧された今年のR-1ですが、基本的には観客によって結果が大きく変わるとはなかったかなという印象ですね。
Cブロックがワタリ119になっていた可能性がすこし上がると思いますが、野田クリスタルの票を捲るのはかなり厳しかったでしょう。
野田クリスタルとマヂカルラブリーの今後の活躍が楽しみですね。
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