緊張と緩和を活かしたバラエティ番組の企画まとめ!! 笑ってはいけないは基本に忠実!?

笑ってはいけないテレビ番組

緊張と緩和は笑いの基本

緊張と緩和は笑いが生まれる最も基本的な原則と言われます。

本気で真面目に取り組まなければならない場面でちょっとしたハプニングが起きると、普段なら笑わないようなことでも、不思議と面白く感じるものです。

葬式の場でお坊さんがつまずいたり、学校の先生が怒っている時に変な顔をされたりすると、通常なら何でもないはずなのに、笑いがこらえ切れなくなったという経験がある方も多いでしょう。

ピンと張り詰めた空気が和らぐとき、人は笑ってしまう習性があるようです。

そして、この基本的な原理はバラエティ番組にも応用されています。

ここでは、そんな緊張と緩和を活かしたバラエティ番組の名企画を紹介したいと思います。

笑ってはいけないシリーズ(ガキの使い)

今や年末の風物詩となった『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の笑ってはいけないシリーズは緊張と緩和を活かした企画の代表例と言えます。

笑ってはいけないシリーズはその名の通り、ダウンタウン、ココリコ、月亭方正に様々な面白い仕掛けが用意され、それに笑ってしまった場合、罰を受けるという企画です。

笑ってはいけないという緊張した状態で面白いことを行うことで笑いを生もうとする、まさに緊張と緩和がテーマの企画です。

笑いの仕掛けの内容は、机の引き出しの中に面白いアイテムが入っていたり、大物芸能人が意外な芸をしたりなど、普通でも面白いものばかりです。

しかし、それが笑ってはいけないという状況下で行われることで、面白さがより一層引き立ちます。

また、ダウンタウンのような笑いの権威が笑いを堪え切れずに笑ってしまう姿を見せることで、視聴者も「この番組で笑ってもいいんだ」「松本人志が吹き出してしまっているから面白いんだ」と安心して笑うことができます。

既に面白いものを緊張と緩和を利用した見せ方によって、より面白く見せることに成功しているというのが、笑ってはいけないシリーズが多くの視聴者に長年愛され続ける秘訣なのでしょう。

サイレント図書館(ガキの使い)

『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』のサイレント図書館も緊張と緩和を活かした企画です。

サイレント図書館は、図書館をイメージしたセットの中でクジ引きをし、ハズレを引いた人が罰ゲームを受けるという企画です。

あくまで図書館の中という設定なので、どれだけ痛かろうが熱かろうが声を出してはいけません。

罰ゲームの内容は「激アツバズーカー」「顔面タランチュラ」といった過激な物ばかりで、当然のことながら絶叫してしまいます。

声を出してはいけないのにどうしても声が出てしまうという状況が、普通に罰ゲームを受けるよりも、罰をつらそうに演出してくれます。

また、他人の迷惑になるため絶対に声を出してはいけない図書館という場所で、馬鹿馬鹿しいことをしているというのも面白さを増幅させます。

図書館という場所で緊張感を生み出し、それを壊すことで笑いを生むという点で、サイレント図書館も非常によく緊張と緩和を活かしていると言えます。

ちなみに、サイレント図書館は海外でもリメイクされています。

緊張と緩和は万国共通の概念であり、クジ引きで順番に罰を受けるだけのサイレント図書館がいかにシンプルで優れた企画であるかがわかります。

マジ歌選手権(ゴッドタン)

テレビ東京の深夜番組『ゴッドタン』のマジ歌選手権も、緊張と緩和を活かした企画です。

マジ歌選手権は、芸人が本気(マジ)で歌を作り本気(マジ)で歌い上げるという企画です。

本気で歌を歌うため、観ているゲストが笑ってしまったら歌は途中で強制終了となります。

判定する基準として、ゲストは口に牛乳を含み、それを吹き出してしまったかどうかで笑ったかを判定します。

この企画を見たことがある方はわかると思うのですが、本気で歌うというのは嘘で、芸人たちはあの手この手でゲストを笑わせようとします。

マジで歌を作ってマジで歌うというのは、真剣で本気な姿勢という緊張状態を生むための演出に過ぎません。

そうした状況で、面白おかしい歌を披露することで、面白い歌をもっと面白く見せることができます。

また、我慢できずに思わず笑ってしまった様子を白い牛乳で視覚的にわかりやすくしているのも見事です。

『ゴッドタン』はマジ歌選手権以外にも素晴らしい企画を多く作っていますので、以下の記事も是非ご覧ください↓

ドキュメンタル

Amazonプライムビデオで配信しているネット番組『ドキュメンタル』も、緊張と緩和を活かした企画と言えます。

毎回10人の芸人が100万円ずつ持ち寄って笑わせ合い、最後まで生き残った優勝者が1000万円を手にするという内容です。

負けたら退場となり現金100万円を失うため、笑ってはいけない状況の究極だと言えるでしょう。

こうした極限の緊張状態で生まれる笑いは、通常の状態では起こり得ない爆発力を持ちます。

参加芸人も絶対に笑うつもりの無い相手を本気で笑わせなければならないため、全力で笑わせ合う姿が観られます。

上述の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の企画からもわかる通り、松本人志は緊張と緩和を活かした企画を考案するのが得意なように思えます。

Amazonプライムビデオでは、ドキュメンタルの他にも様々な番組が見れるのでオススメです↓

まとめ

いかがだったでしょうか。

既に知っている有名な企画でも、緊張と緩和という観点から見てみると、印象が変わってきますね。

一見斬新で新しい企画に思えても、実は基本に忠実な側面も持っているということがわかります。

こうした視点から番組を観ていると、違った見方ができて面白いかもしれませんね。

また、緊張と緩和については以下の記事でも紹介していますので、是非ご覧ください↓

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